MEDICAL 健康保険による禁煙外来
禁煙を決意されたかたを対象にした「健康保険による禁煙外来」です。
たばこの有害性は、今や明白です。
喫煙は、肺癌や心臓病など多くの疾病の危険因子であることが認められています。
最近の研究で、喫煙者と非喫煙者の平均寿命には約10年の違い(もちろん、非喫煙者が長生きします)があることが分かりました。喫煙者自身が吸う煙(主流煙)はもちろんのこと、火のついたたばこの先から立ち昇る煙(副流煙)にも発ガン性のある有毒な化学物質が数多く含まれており、喫煙される本人だけではなく周囲の人々の健康にも影響を与えます。特に小さな子ども達への影響は甚大です。
当院でも、ご自身の健康のため、愛しい家族のため、そして周囲のみんなのために禁煙を決意されたかたを対象に「健康保険による禁煙外来」をしています。
これは、喫煙を単なる習慣や嗜好と考えるのではなく、「ニコチン依存症」という病気としてとらえ、必要な治療を行うという考え方です。
たばこをやめたくてもやめられない方に、バレニクリン(商品名:チャンピックス)を使用します。 ただし、チャンピックスは只今出荷調整中であり、入手できません。 しばらくお待ちください。
タバコに対する心理的依存(習慣)、イライラなどの離脱症状を起こすニコチン依存は、自力ではなかなか克服できるものではありません。
チャンピックス(一般名バレニクリン)はファイザー社により開発されたニコチン受容体(ニコチン性アセチルコリン受容体)に対する部分作動薬です。 ニコチン依存症の形成に寄与している4β2ニコチン受容体に対して高い親和性を有し、脳内に分布するこの受容体に作用することにより、禁煙に伴う離脱症状やタバコに対する切望感を軽減すると同時に、本受容体へのニコチンの結合を阻害することによって、喫煙による満足感を得にくくします。
以前から、ニコチン製剤を用いて行われてきたニコチン代替療法は、喫煙に代わってニコチンを補充することにより、禁煙に伴う離脱症状を緩和してニコチン依存症から離脱する方法です。
しかし、ニコチンは血管を収縮させることから血流を阻害し心筋梗塞、狭心症、虚血性心疾患などの病因を作ってしまいます。 もともとが毒性の強いアルカロイド(塩基性物質)ですので、ニコチン代替療法自体が問題点多いものと思われます。 その点、チャンピックスはニコチンを含まない経口薬であり、新しいアプローチからの画期的な禁煙補助薬といえます。 チャンピックスの使用により65.4%の喫煙者が禁煙治療に成功しております。 (服用開始第9~12週での4週間持続禁煙率)
『使用方法』
1週:禁煙の開始予定日を決め、その1週間前から服用します。
1日目~3日目 0.5mg錠を1日1回食後
4日目~7日目 0.5mg錠を1日2回朝・夕食後
2週:8日目に禁煙を開始します。
8日目~14日目 1mg錠を1日2回朝・夕食後
1mg錠1日2回の投与を12週まで続けます。
12週以降:一応終了ですが、延長処方も可能です。
禁煙に成功した患者では長期間の禁煙をより確実にするために、必要に応じて1mg錠を1日2回、12週にわたり延長投与することができます。
24週:治療終了です。 お疲れ様でした!
※ 禁煙開始より12週までは保険診療にてチャンピックスを処方いたします。
※ 禁煙指導が守れなかった場合は途中から自由診療となる場合があります。
※ 12週を過ぎての延長投与は自由診療となります。
※ 禁煙外来は電話で予約のうえ、診療時間内に来院してください。